Lecture on Bioelectronics

バイオエレクトロニクス

 生物学と電子工学は最もかけ離れた学問分野のようにも見える。しかしながら、現実には生命を含む全ての自然現象は、ほとんどが電気力で動いてい る。例えば物質の構造を作る化学結合は電気力で支えられている。その物質を動かす人の手の動きは筋肉を構成するタンパクの静電相互作用で動かされる。ガソ リンエンジンでさえも、そのエネルギー源は酸化還元反応によるクーロン力の解放である。およそ人間が用いるテクノロジーの全ては電磁気的相互作用によって 駆動される。同様に光合成や呼吸、免疫反応、神経シグナル、遺伝子の操作と発現、あらゆる生命現象も電気的作用によって進行する。
 このような背景から、生命現象の原理を説明するためにも、生命現象を測定・解析するためにも、さらに生命現象を制御するためにも電気の知識は欠かせな い。実際に病院に行けば電子装置なしで診断・治療ができないことが分かるだろう。しかしながら、生物・化学を学ぶ際に電気的な原理を合わせて教えることは ほとんどない。通常はそれでも問題はないが、学習や研究で深い理解が必要になったとき、知識の探索のきっかけとなる基本的知識があると調査・学習の助けに なる。
 この講義ではバイオエレクトロニクス関連の研究分野のトピックを紹介しながら、生命現象に関わる電気電子の基礎理論を簡単に説明していく。

※注:最後の演習の解答例を掲載しました。

No.0 生命の意味

No.1 水

No.2 タンパク

No.2.5 フーリエ変換

   追加テキスト

No.3 DNA

No.4 免疫

No.5 神経

No.6 細胞

No.7 音で視る

No.8 バイオセンサ

No.9 光測定

    フーリエ級数展開の解説

No.11 断層撮影

No.12 ヒューマンインターフェース



中間演習

期末演習




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