VSEPR理論に関する図

 

ここではVSEPR理論の理解を助けるための図をつくってみた。JSmolというソフトウエアを使用している。新しいブラウザなら多分どのブラウザでも見られると思う。 このページの絵が出るまでには多少時間がかかることがあります。画面下の[Application Loaded]の文字が消えるまで気長に待って下さい。古いブラウザでは多分絵が出ません。新しいブラウザ(HTML5対応)で見て下さい。
[JSmolの使い方] 画面上でマウスをドラッグすると分子が回る。Shiftキーを押しながらドラッグすると分子の大きさが変わる。右クリックでメニューが出るので適当にいじってみよ。VSEPR理論を学ぶ目的では「充填モデル」とするのがわかりやすいと思うので、「充填モデル」のところのボックスをチェックするとよい。

 VSEPR理論の考え方は、「(非共有電子対を含めて)注目する原子のまわりに何個の(価電子の)電子対があるかを数え、それらの相互の反発が最も少なくなるように立体配置が決まる」というものである。したがって、立体反発が最も少なくなる配置をイメージすることが重要である。そのためにこのページを作ってみた。

 

二配位 

中心原子のまわりに2つの電子対が最もお互いに相手を避けるように配置すると直線型配置となる。

 

 三配位 平面三角形型配置

 

四配位 正四面体

 

五配位 三方両錐
5配位はなじみが薄いであろう。必ずしもこの三方両錐の構造が最も電子対間の反発が少なくて安定であるとは限らないが、この構造が多くの場合最も安定であるとされている。よって、一般には5電子対のときにこの構造を考えればよいが、いくつかの電子対が非共有電子対の場合に、どこにそれを入れたらよいかという問題が発生する。最も反発が少なくなる位置に非共有電子対を入れればよいのであるが、それは直線上に配置した位置(アキシャルの位置)ではなくて、アキシャルの位置を上下方向においたときに水平面内の3方向(エカトリアルの位置)となる。図を見て分かるように、アキシャルの位置(薄紫色)は3つのエカトリアル位の原子(濃い紫)に接しているのに、エカトリアル位の原子はアキシャル位の2個に接しているだけで、エカトリアル位の原子同士は接していないことから、エカトリアル位の方が空いている(そこに電子が入ったときに他の電子対と反発が少ない)と理解してもらいたい。

 

六配位 正八面体